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2022.10.11

How to choose things

フリーランスディレクター / 石岡真実さん

People

合理的な
モノへの選び方を考える

How to choose things

石岡真実さんが語る
除いたことで、生まれる余白
vol.08 後編

石岡真実 / フリーランスディレクター

石岡真実 / フリーランスディレクター

1985年生まれ。一児の男の子のママ。某アパレル会社で10年、販売からヴィジュアルプレスなどを経て、現在はさまざまなファッションブランドとのコラボレーションやPRを手掛ける。Instagramでは156cmの小柄な体型を活かしたシンプルで着回しやすいファッションや、料理に関する投稿「#マミメシ」も人気。こだわりのライフスタイルと、飾らない人柄が多くの女性たちの支持を得ている。著書に『小柄な大人の春夏秋冬 ベーシックスタイル手帖』。思わず笑顔になる、“肉父さん”と家族3人の愉快な日常も癒し。
石岡真実さんのInstagramはこちら

合理的なモノへの選び方を考える
フリーランスディレクター 石岡真実さん

シンプルなファッションやこだわりのライフスタイル、
そして飾らない人柄が支持されているフリーランスディレクターの石岡真実さん。
忙しい日々をできるだけ効率化しながらも、こだわりのモノに囲まれた暮らしを楽しんでいます。
後編はそんな石岡真実さんのモノ選びや、モノへの向き合い方についてうかがいます。
石岡真実さんが語る 除いたことで
生まれる余白 前編はこちらから

片付けをしている女性

できるだけ“増やさない”ように意識する

前編で語っていただいた「必要なモノを手の届くところに置く」というルール。これをやり始めたとき、同時に「家の中の不要なモノを減らす」ことも行っていた石岡真実さん。

「実は私、もともとは整理整頓が得意ではないんです。慌ただしい毎日にくわえて、モノがどこにあるかわかなくて探す手間や、ごちゃごちゃとモノが溢れている家の中の光景に、当時はストレスを感じていました」

食器棚とお花

そんなときに石岡真実さんが、吉祥寺にある「だいどこ道具ツチキリ」という台所用品のセレクトショップですすめられたのが蒸し器でした。「蒸し器だけでなく、お鍋やザルとしても使えるよ」という話をされて、「モノはあったほうが便利」という前提が一変。ひとつで何通りか使えるモノを選べば、ものは少なくて済むと考え、家の中のモノを減らし始めたそうです。

「今では、この蒸し器のようなそれひとつで何役もこなしてくれるモノを選びを心がけてますね。炊飯ジャーも土鍋に変えました。土鍋であればお米を炊くだけではなく、野菜を蒸したり、お鍋をするのにも使えるので」

鍋
「だいどこ道具ツチキリ」で購入した「パスタ作りをもっと快適にするセット」と石岡真実さんが通っていた代々木上原にある陶芸教室の先生内田可織さんの作品「クロス鍋」
冷蔵庫の中を覗く女性

「合理性を考えたモノ選び」と「定期的なモノの見直し」

合理性を考えた調理器具を選ぶことで、できるだけモノを増やさないようにしている石岡真実さんですが、「食品」も増やさないように気をつけているそう。

「なるべく冷蔵庫の空間に余裕を持たせるようにしています。まとめて買ったほうが安いからと大量買いしていた時期もありましたが、ぱんぱんにモノが詰まっている冷蔵庫の奥の方で、知らず知らずのうちに賞味期限が迫っていたこともしょっちゅう…。その反省から、調理するものを先に決めて逆算して足りないモノを足すように。 “これだけのもので何が作れるか”という無駄を省いた思考で料理をするクセもつきました」

キッチン

さらに石岡真実さんは調味料、レトルト食品、野菜、果物……と食品類を増やさないように「1週間ごとの定期的な見直し」も行っています。

「思ったよりも使用頻度が少ない…各々、そう言った食材や調味料ってありませんか?定期的に見直しをすることによって買い物の選択肢がわかり、食品ロスが減ったと感じます」

この「見直し」の習慣は調理器具や食器類などでも行っていて、使用頻度が少ないものがあれば、友人に譲ったり、自身が企画するフリマへ出品。潔くモノを手放せているのも、定期的に見直すことで「使用していない事実」を客観的に認識することができるからだそうです。

器

消費していくのではなく、価値を変換させていきたい

器が大好きだという石岡真実さん。ご自宅には「金継ぎ」で修復された器がいくつもありました。金継ぎとは、器が割れたり、欠けたり、ヒビが入った部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾する修復方法のこと。無駄なものは手放し、買わないように心がける中で、モノに対する考え方も形作られていきます。

「金継ぎは、壊れたものをただ直すというよりは、より魅力的な味のある器に生まれ変わらせてあげられるものだと思います。ひとつの器を完成させるのに、全部で10回くらい教室に通わないといけないので正直、手間も費用もかかります。2000円で買った器が、金継ぎで修復した金額を加えると5万くらいになってしまったり(笑)。ただその手間で、その器が自分にとってより大事なものになっていきます。私の中では、器に第2の人生を歩ませてあげる感覚なんです」

緑色のお花

石岡真実さんが定期的に行っているフリーマーケットでも、「モノの第2の人生サポート企画」をテーマにしているとのこと。使い続けていると、当然モノは劣化したり、壊れたり、好みが変わったりします。修復したり、持ち主を変えたりすることで、モノを消費していくのではなく、モノの価値を変換させていきたいという気持ちが垣間見えます。

無駄な手間をなくす。そのためには無駄なモノをなくす。そして無駄をうまないためにモノと真剣に向き合う。そんな生活を始めてからの石岡真実さんにはこんな変化が訪れたそうです。

「今の生活になってから、仕事面やプライベート面も総合して、無駄なことも考えなくなりましたね。今までならアレコレ悩むことも多かったのですが、スパッと考えがまとまったり、結論が早く出たり。それによって行動もシンプルになったのではないかと自分では感じています」

子供と戯れる女性

“除いて、与える”は自分と他人に優しくすること

最後に、ナリス化粧品の美容理念である“除いて、与える”という言葉をどう解釈するか聞いてみました。

「自分自身に不要なものを溜めておかずに、取り除いてあげることって、自分自身に優しくすることだと思うんです。自分自身を見つめたり、日々の生活を振り返ったりすることは、モノを末永く使うためにメンテナンスすることと似ている気がします。そうやって、自分を大切に扱うことで心にゆとりができて、自然と笑顔でいられて、周囲にも優しくできるものだと思います。そういう意味では私の中で、テーマとして持っておきたい言葉ですね」

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Staff

Photographer : Sayuri Murooka (SIGNO)
Writer : Ayano Sakamoto
Editor : Ayano Homma ,Amane Yasuda (Roaster)
Director : Sayaka Maeda (FLAP,inc.)
Assistant Director : Sara Fujioka (FLAP,inc.)

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